医療保険にもがん保険にもある!「免責期間」の意味と長さは?
医療保険にもがん保険にも「免責期間」が設けられています。
この期間は補償が受けられず、たとえがんになっても保険金を受け取れないので要注意!
今回は、保険に免責期間が設けられている意味やその長さについてご紹介します。
「免責」は保険の世界でよく出てくるキーワード。
具体的に何を意味しているの?
免責とは、簡単に言えば「責任を免れる」こと。
保険会社が保険金を支払う責任を負わない・・・つまり、保険加入者が「保険金払ってよ!」と請求しても、保険会社には支払う義務がないケースをいいます。
事故でも病気でもそうですが、免責が成立すると保険加入者は自腹で治療を受けなければならなくなってしまいます。
それだと、保険に入った意味がありませんよね。
ですから、加入する前に「どういう場合に免責になるのか」ということについてはよく確認しておく必要があります。
特に「がん保険」の場合は、「加入して3ヶ月以内に“がん”と診断されても、一時金も出ないし手術や入院の費用も負担できません」としている保険が多いです。
もちろん加入する前に説明はありますが、あまり深く考えずにスルーしてしまう方も多いので注意が必要ですね。
多くのがん保険が「3ヶ月」の免責期間を設けている理由。
それは、「加入した時点で、自覚症状がないけど実は“がん”を発症している可能性」があるからです。
例えば、「なんとなく、胸にしこりがある気がする」「なんだか体がだるい」「お腹が張っている」という違和感があったとしましょう。
どれもがんである可能性はありますがただの不調かもしれないし、受診しなければ確たることは言えません。
この時、「もしかしたら“がん”かもしれない。でもお金に余裕もないから治療費を払えるか不安だ。だから保険に入ろう」と思い立って、すんなり保険に入れてすぐに補償が適用されたら?
保険会社は、支払うほうばかりがかさんでいって、あっと言う間に倒産してしまうでしょう。
保険は「万が一」に備えて保険料を支払う人達がお互いに助け合うシステムなので、最初から「がんかもしれない」という自覚症状がある人を補償対象とするのはアンフェアになってしまいます。
ですから、一定の免責期間を設けているんですね。
この期間中も保険料は支払わなければいけませんが、「がん」と診断されても一切の保険金は受け取れません。
それどころか「事前に告知していなかった」ということで契約を解除されてしまうケースもあるので、やはり事前に契約内容をじっくり読み込んでおくことが大事ですね。
ちなみに、がん保険ではなく普通の医療保険(がん以外の病気やケガを対象とした保険)にも免責期間は設けられています。
しかし、その期間はがん保険よりも短く、基本的には「①申込書が受理されている ②1回目の保険料が支払われている ③病気の告知が終わっている」の3つをクリアできれば補償が受けられるようになります。
ケガなどはいつ起こるかわかりませんし、盲腸などいきなり起こる病気もありますよね。
その点においてじわりじわりと進む“がん”とは異なるため、免責期間も短縮されているようです。
ただ、医療保険の場合は「入院○日目以上なら保険料を支払います」と、入院の日数によって免責期間が設けられている場合もあります。
1日であっても本人にとっては入院に違いないのですが、「これは対象になりません」と言われてしまう可能性もあるということですよね。
「イザとなったらどうにかなるだろう」「どうにかしてくれるに違いない」と軽く考えてしまいがちですが、保険会社は結構シビア。
加入する際には、それががん保険であっても医療保険であっても「免責期間」についての記述をしっかり読みましょう。(わかりにくく小さい字で書いてあるケースもありますがスルーしてはダメです!)
保険に加入する際に絶対押さえておきたい「免責期間」についてまとめました。
大事なポイントを整理します。
- 保険は、加入してすぐに補償を受けられるわけではない
- がん保険の免責期間は長い
- 入院1日目から保険金がもらえるとは限らない
少子高齢化の影響もあってがんになる方も増えていますし、保険会社も自衛のために「免責期間」や「告知義務」を今よりシビアにしてくる可能性も無きにしも非ず。
本当に健康に自信がある人(あるいはそういう時期)でなければ保険に入れないということですね。
よく「保険は押し売り」「保険は必要ない」「なんて上から目線で言う人がいますが、保険って実は非常にシビアに加入者を選んでいるのです。
キビシイ免責期間が設けられている保険に加入できるのは、むしろ健康の証。
「負け惜しみ」と言われてしまわないように、いつでも余裕で保険に入れるような体づくりをすることが大事ですね。
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